7.民族クラブ・民族学級について

(A)なぜ、「民族クラブ」「民族学級」が必要か 

 1972年頃までは、日本の学校の中では、「朝鮮を正しく教える運動」が教育運動の中心でした。しかし、その後、「本名を呼び名のる運動」が進展していく中で、民族学級や、民族クラブの必要性が広く認識され、大阪府下を中心に各地で民族学級や民族ラブが新しくつくられていきました。子ども達が同胞だけ集まって、民族の言葉や文化、そして民族を学び、ハイキングや民族音楽発表会などを通して連帯と友情を深め、悩みを相談していく場がつくられていったのです。

 日本の学校においても、圧倒的大多数の日本人の子どもの中で、ともすれば日本人と同化していく傾向や、自分の民族をマイナスイメージでとらえていく傾向に対する、最も有効な対策として、民族学級や民族クラブがつくられていきました。教育行政や学校も、教員も保護者との交渉の中で、韓国・朝鮮人が日本に住まざるをえななくなった歴史的経過を考えてこれらの民族クラブや民族学級を援助したり、運営したりする状況が生まれました。
 

(B)「民族クラブ」「民族学級」の種類

 全国の民族クラブは、学校の課外活動と公民館や民族クラブ専用の会館を使用しての地域での活動に、分類できます。両者とも存在する場合、学校の課外活動と地域での活動を有機的に結びつけて連絡を取り合いながら運営されているケースが一般的です。また教員や保護者の援助で自主的に運営されているもの、行政が援助しているもの、行政が施設、指導員、運営費を全面的に負担しているものとに分類できます。

 民族学級は、韓国・朝鮮人の子ども達だけで1学級を編成する特別学級、民族教育の時間だけ、原学級に授業を抜けて集まる抽出学級と、前述した課外活動として実施し、内容的には、民族クラブと大差ない課外学級とに分けられます。

 大阪市内には、1989年現在、22小学校、12中学校に民族学級が存在し、大阪府下全体では、小学校39校、中学校24校が活発な活動を展開しています。
 

(C)活動内容の例

 和歌山の状況では、さしあたり実現の可能性が高いのは、民族クラブであると考えられます。民族クラブの例として大阪八尾市と東京都荒川区の「子ども会」の活動内容の概要が分かる資料を示します。
 

小学生
 
 学校が終わってから、月曜日〜土曜日まで毎日、5時まで活動して 
います。火曜日と木曜日以外は、低学年と高学年に分かれて、遊び、 
ウリマル(ことば)チャング(民族楽器)・スポーツなどで子ども達 
は元気よく活動しています。
中学生
 
 週3回、7:30〜9:00間で集まっています。英語と数学の勉 
強会や韓国・朝鮮料理づくりウリマル(ことば)の勉強をしています 
高校生
 
 週2回、7:30〜9:00まで集まっています。そのうち1回は   
定例会で自分たちの悩みを出し合う場所としています。後の1回は、 
チャング(民族楽器)を習っています
 
 
 
コブックソン子ども会

 ご案内                            
                                
 私たち(亀)は、アボジ・オモニ達の前には、手足や首を引っ 
込め、その姿を現すことが、あまりにもありませんでした。その中で 
一年あまりの間、子ども会に集まる子ども達は、生き生きとは 
ちきれんばかりの元気さで、遊んだり、勉強したりしてきました。現 
在、荒川区には6000人の同胞が住んでおり、5百数十人の子ども 
達が、区内の小・中学校に通っています。今年1月、荒川区教育委員 
会は、在日韓国・朝鮮人の子どもの本名修学を呼びかけました。民族 
差別と偏見の中で、アボジ・オモニ達は、とまどい悩みながらも、子 
ども達を学校に送り、見守ってきた心情は、同じ子どもを持つ親とし 
て、同胞の一員として、あまりあるほど理解できます。

 そんな折り、幼少期から(母国語)を始め、民族の文化、伝 
統にふれることの大切さを理解する、荒川区教育委員会と第八峡田小 
学校の計らいで、ハングル()を学ぶマダン(広場)を提供し 
ていただきました。

 アボジ・オモニ、皆さんのかわいい子ども達を、民族の香りにふれ 
(子ども会)のマダンに送ってください。

 私たち一同は、アボジ・オモニ、そして何よりかわいい子ど 
も達を待っています。
                                
 1985年10月                       

荒川区在日を考えるの会
 
 



 
インデックスに戻る | 一つ前に戻る | 次に進む