1992年にやっと外国人登録法が改定されました。この改定によって内外ともに批判のあった「指紋押捺」が永住者に対して廃止されたのです。しかし、登録証の常時携帯や提示義務は依然残されたままですし、これらに違反したものは、1年以下の懲役または禁固20万円以下の罰金という制度も変わりはありません。また、子ども達の外国人登録に対する思いも指紋押捺という犯罪者扱いはないものの、改めて「在日外国人」である自分を強く意識せざるを得ないことになります。「自分は他の生徒とは違うんだ」という意識と自分の将来や周りの生徒との意識の隔たりなどを感じたり不安や孤独・苦悩といったものがより現実味を帯びてくるものです。高校入学後からの民族的自覚を高める指導では対応しきれません。中学生時からの、民族学級、民族クラブでの指導、学級担任を通しての指導が必要となります。
1ヶ月1回程度でも同胞生徒を全員集めて、教員や卒業生を交えた話し合いや事前指導が求められています。テーマの例として、A. 中学生になって B. 民族の歴史について C. 民族の文化について D. 進路の問題 E. 就職後・進学後の生き方 F. 外国人登録についてなどが考えられるでしょう。このような活動によって、自分の苦悩は、自分一人だけのものではないということを子どもが知ることができるだけでも意味があります。
外国人登録についての学習の例として、次のようなプログラムが必要となってきます。
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1) 開会の挨拶 2) 卒業生による、初登録時の感想と登録にあたっての留
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いずれも、指紋押捺と常時携帯義務を強要される生徒への心の痛みを理解し、外国人として日本社会でいかに堂々と生きていくかという視点をふまえた話し合いが大切でしょう。
高校が実施して欲しいオリエンテーションの例
残念ながら、和歌山県内の各高校では、新入生の在日韓国・朝鮮人の生徒に対してのオリエンテーションは行われていませんが、ここでは西宮の高校の例を挙げてみましょう。
高校では、入学式前後にさまざまな形式でオリエンテーションを実施する学校が増えてきています。合格をともに喜ぶだけでなく、高校の実施するオリエンテーションの内容や意義を生徒に説明しておくことが、入学前後の不安な気持ちを和らげることに役立つでしょう。
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県立西宮甲山高校
による3年間の学校の取り組みの説明、韓国・朝鮮人高校生徒として甲山 高校で学ぶ意義の説明、自己紹介などがある。
め、外国人登録についてなどを中心とした説明が個別に行われる。
放課後、新入生と2・3年生との対面・自己紹介、2・3年生による学 校生活のオリエンテーション、朝鮮奨学金申請のすすめなどがある。
テーションがある。
れる。学級担任、朝文研顧問による保護者・新入学生の自己紹介と学校 の取り組みの説明がある。
の実施を検討中の高校もある。 |
これらのオリエンテーションは、他中学の同胞と知り合えるチャンスでもあり、ともに同じ学校で学ぶ同胞同士がお互いに支え合う関係がつくられることを願って行われています。通名使用の生徒に対しては、他の同胞が日本人の前で本人の意志に反して民族を知られるような言動は絶対にないので安心して参加するよう説明の最後に付け加えておく必要があります。
高校時代は、自分の立場や社会性が急激に育ってくる時期でもあります。自分の立場を知っ在日韓国・朝鮮人の生徒達が、自分の進路について不安を持ったりするのは当然でしょう。和歌山でも早くこのような取り組みが進められることが今強く求められています。