大学で教えるようになって15年目になりますが、いまだによくわからないことがあります。
それは、学生たちがどういう授業を「キビシイ」と表現するのか、ということ。ちゃんと調べてみないとなぁと思いつつ、ずるずると今まできてしまいました。
「キビシイ授業」や「キビシイ先生」の必要条件はなんとなくわかります。
(a1)私語厳禁、メール厳禁など受講のルールが多いこと。(a)〜(c)のうち少なくともひとつに当てはまれば、「キビシイ授業」といえるでしょう。つまり、「キビシイ=厳格」ですね。たぶん、どこの国でもどの時代でも、同じ要件が当てはまると思います。
(a2)しかもそれを厳格に守らせること。(b1)宿題が多いこと。
(b2)しかもそれを厳格に守らせること。(c1)試験が難しいこと
(c2)しかも救済策がなく、不合格者が多いこと。
しかし、条件が(少なくとも)3つありますので、単純に適用することは難しい。例えば、宿題をたくさん出すと、逆に「ヤサシイ」と評価を受けることもあります。これは、(b)には矛盾しますが、(c)の逆ということでしょうね。救済策を用意してくれるので「ヤサシイ先生」というわけです。でも、(b)とどこが違うのかはよくわからない。
もっと難しいのは、(a)〜(c)以外にも「キビシイ授業」がたくさんあるということなのです。
例えば、とても柔和で優しい先生で、評価は甘め。宿題も一度しか出さない。それでも、宿題の期待水準が高すぎる(難しすぎる)と、学生は「キビシイ」と評価を下したりします。この場合、「キビシイ=難しい」ということでしょうか?
(d1)要求水準が高いこと。また、受講のルールはほとんどなく、態度はやさしく、話は面白く、宿題は平均的にしか出さず、評価も甘いのに、「キビシイ」といわれる先生もいます。学生に話を聞いてみると、授業中のいろいろなコメントがキビシくてびっくりすることがある、とのこと。話を面白くしようとして毒舌が入ることがあるんでしょう。チェックがキビシイということか。ともかく、この場合、「キビシイ=スルドイ」ということのようです。
(d2)しかもそれを引き下げてくれそうにないこと。
(e1)先生が毒のある発言をすること。とりあえず、「キビシイ」というのは授業が厳格かどうかをあらわす表現なのではなく、学生が不安や脅威を感じるかどうかをあらわす言葉であるということはわかります。客体を評価する言葉のようでいて、じつは主観を述べているということ。
(e2)学生が自分に向かっていわれているような気になること。
それがわかったからといって、学生がどういう授業に不安や脅威を感じるのか、いまいちピンとこないんですよね。精進精進。
ちなみに、ぼくはキビシイらしいです。えぇ、フトコロもね。

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