昨日のasahi.comから。「後ろに座る学生、教員に厳しく自分に甘く 産能大調べ」
うーん、産能大。二学部で収容定員2320名と小さな大学ですが、ICカードで出席管理をしているわけですね。どこかのマンモス大学のように、"一クラス200名を超えるような大講義が多くて、そうでもしないと出席管理できない"というわけではないでしょう。おそらく、個々の学生の就学状況を科目横断的に把握し、より丁寧に指導することが目的で導入されているのだと思います。やりますね。コストの問題から二の足を踏んでいましたが、やっぱりウチでもやるかなぁ。
さて、座席指定をしない大きな教室だと、一見するだけで、前のほうに座る学生と後ろのほうに座る学生とでは、タイプが違うと気づきます。
というのも、まず髪の毛の色が違います。前のほうは黒に近く、後ろのほうに行くにつれてだんだんグラデーションの階調が明るくなり、茶色を経て金色へと変化します。服装も違います。前のほうはカジュアルな服装が多いのに対して、後ろに近くなるとだんだんハデになり、肌の露出も多くなります。そして化粧が違います。前方の学生はノーメイクかナチュラルメイクですが、後ろのほうはアイメイクを中心とした濃い化粧が目立つようになります。
ようするに、着座位置によってライフスタイルがある程度違うのですね。
社会学的には、これを「権力からの距離」power distanceと解釈します。どれくらい権力志向が強いか弱いか、を意味する言葉です。文化集団によって権力志向の強弱は異なるものなのですが、面白いのは、権力志向が強い文化集団は、政治的にも物理的にも、権力に接近することを好みます。
例えば、京都では御所の近辺の地価が高いのですが、これは天皇に代表される権力への接近願望のあらわれだと解釈するわけです。逆に、遠足のバスで一番後ろに座りたがるとか、教室で一番後ろに座りたがるなどというのは、いずれも、教師が代表する権力から距離を置こうとする態度のあらわれということになります。
ようするに、"よい子"と認められることに慣れていたり、"まじめ"とみなされることをイヤがらない学生集団は前に座ることをいとわない。一方、ワルそうな格好、ハデめの格好をしている学生は無意識に権力(教師)から距離を取りたがる。そして、産能大の調査によると、後者のほうが成績が悪かった、と。
ちなみに、ぼくは今でもなんとなく後ろのほうに座りたがります。

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