アラスカからカナダに戻ってきたところで、デンプスター・ハイウェイを通って北極海に近いイヌビクInuvikという町に行ってきました。この町の発音は現地の人に聞いても「イヌビク」という人と、「イヌービク」という人が同じくらいいて、よく分からないんですよね。
デンプスター・ハイウェイは、ダルトン・ハイウェイと同じく未舗装のハイウェイです。とがった小石がたくさんあるため、パンクがとても多いことでも有名です。ダルトン・ハイウェイに比べると、山の中を通るので見晴らしがよく、景観に優れているといえます。また、ダルトン・ハイウェイは終点に石油の基地以外に何もないのに対して、こちらはイヌビクという先住民の多い町がありますので、それなりに楽しめます。
また、カナダで北極海に抜ける唯一の道路がデンプスター・ハイウェイです。極北のオフロードを走りたがるモータリストにとっては、アラスカのダルトン・ハイウェイと並んで「聖地」となっています。
ここでもやはりファイアー・ウィードが印象的ですが、個人的に「ホーステイル」(馬の尻尾)と呼ばれていた雑草がたいへん気に入りました。乾燥すると種子が服につきまくるので現地では嫌われていましたけど。
イヌビクまで行くためには、ユーコン川やマッケンジー川を無料フェリーに乗って渡ったりします。アメリカやカナダのナビゲーションソフトではフェリーのルートが登録されていないみたいで、イヌビクまで経路探索しようとすると「不明です」とエラーが出てきます。
イヌビクは人口約3千5百人。日本の感覚だと少ないように感じますが、この緯度圏では最大規模の町です。もともと水害を逃れるためにインディアンとエスキモーのまちを移転してつくったのですが、北西カナダの拠点として発展してきましたので、今では人口の6割が非先住民です。
イヌビクでは、よくもわるくも、先住民の現実をいろいろと目の当たりにしました。まぁそれを見にわざわざ行ったわけですが、後味の悪い旅でした。詳細はナイショ。
往路もテントに5cmほど雪が積もったりしましたが(8月1日)、復路のデンプスター・ハイウェイは悪天候で苦労しました。ただ、気温が低かったおかげで、ツンドラが紅葉を始めていました。どの低木もカエデ並みに鮮やかに発色しています。全体がきちんと紅葉したらかなりの見ものでしょう。一目千本どころじゃなく、地平線まで視界に入るすべての植物が紅葉するのですから。
日本から極北に旅行に行くときは、オーロラ観光のために真冬がハイシーズンとされていますが、個人的には9月がオススメです。2月に行ってオーロラが見えなければそれまでですが、9月に行けば、たとえオーロラが見えなくても、ツンドラの紅葉を楽しめるかもしれませんので。

























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