OCHA、国連機関の援助活動1
記事番号:5418 (1998年12月27日 03時41分08秒)
投稿者:李在一 (属性:在日朝鮮人)
メールアドレス:fwii2087@mb.infoweb.or.jp
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この記事は[ニューヨーク・タイムズ]へのコメントです。
この記事には[OCHA、国連機関の援助活動2 (李在一)]というコメントが投稿されています。
内容
李在一です。
在日MLからの転載です。
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今度は、北朝鮮における国連機関の援助活動について、公表されたばかりの来年
の活動計画書の全文訳を順次、投稿していきます。
(原文はここ↓)
http://wwwnotes.reliefweb.int/files/rwdomino.nsf/480fa8736b88bbc3c12564f6004c8ad5/68be2808b38b1812c12566dc005b8a6b?OpenDocument
この資料からも、北朝鮮の実情が垣間見えてくるし、国連機関などのそれへの対
応も知ることができると思います。
今回は下の目次で言うと最初の「実施概要」だけです。
[目次]
●実施概要
●これまでの合同要請プロセスの報告
●共通人道活動計画
・食糧安全保障
・保健
・教育
・適応力構築
・調整
Source: UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs (OCHA)
Date: 16 Dec 1998
国際連合人道問題調整事務所(OCHA)
1998年12月16日
朝鮮民主主義人民共和国のための国連諸機関による合同要請
実施概要
背景
朝鮮民主主義人民共和国は元来、工業国であったが、厳しい経済的停滞を経験し
ている。農業の発展性は、主として山がちなこの国のわずか18から20パーセント
だけが耕地であり、厳しい冬と冬の間に比較的短い作付け期間しかないという事
実によって制約されている。現在の経済状態は、肥料や殺虫剤を生産したり、輸
入したりする能力を制限している。減少した農業生産は、繰り返し起こった自然
災害でいっそう悪化させられた。それら自然災害はまた、その結果のかなりの食
糧輸入ギャップを埋めるために食糧を輸入する同国の能力をも制約している。耕
作面積を増やす努力は、山腹の斜面の劣化に帰着し、それは外貨獲得のための木
材輸出による森林伐採でいっそう悪化させられた。洪水の発生とその激しさによ
り環境劣化が進行した。
1998年の食糧農業機構(FAO)と世界食糧計画(WFP)による収穫と食糧供給に関する
合同調査団は、1998年における穀物生産が若干回復したと評価したものの、1999
年においてもかなりの食糧不足を予測する。調査団は、全穀物輸入必要量を135万
4千トンと見積り、そのうち30万トンは商業ベースの輸入でカバーされることが
期待され、そして、48万トンの目標設定食糧援助と、57万4千トンの計画的食糧援
助を勧告している。計画的食糧援助の必要物は、この要請外の二国間の寄贈を通
じて満たされることが望まれる。
公衆衛生部門も経済状態によって同様に影響を受けている。基本医薬品や医療設
備の不足により、以前は抑えられていたさまざまな病気の発生につながっている。
投入物と損耗した設備のため、住民に飲用に適した上水と下水設備を供給する能
力が制限された。
全体的な結果は、厳しい食糧危機と傷つきやすい社会層へのその影響はまったく
終わっておらず、それらがまた、劣化した公衆衛生ならびに安全でない水供給や
貧弱な下水システムと相互に結びついているというものである。国連子ども基金
(UNICEF)、WFP、それに欧州委員会人道事務所 (ECHO)による栄養調査の結果は、
調査された7歳以下の集団の間の非常に深刻な衰弱と発育不全を確認する。食糧
援助を受けていない他の予定された目標集団においては、深刻な栄養問題が観察
された。その調査で再確認されたように、特により大きな子どもたちの間での高
い水準の発育不全は、長期の欠乏を示している。
栄養失調は特に年少の世代と高齢の世代において病気への免疫を弱める。同時に、
貧弱な衛生設備ゆえの下痢性の疾患は栄養失調の一因となり、悪循環を生み出し
ている。世帯レベルや国家レベルでの食糧確保の不安定から、代用食品を探し回
ったり、加工代用食品を生産するに至ったが、それらはほとんど栄養価がなく、
その多すぎる繊維質と不消化のため、実際には年少世代と高齢世代での栄養失調
の一因ともなりえている。
朝鮮戦争の終結以来、平和条約が結ばれていないため、同国ではかなりの安全保
障上の緊張が存在し、そのことが人道的活動の遂行を特に困難にさせている。立
証できる情報が得られにくく、立ち入りが制限され、援助を意味あるようにモニ
ターする能力が制約されたままである。にもかかわらず、朝鮮民主主義人民共和
国における諸機関の駐在者は、立ち入り可能地域の意図された受益者は援助を受
取り、恩恵をこうむっていると確信している。
多大な貧窮と困苦は明らかである。そして、事実に関する情報は得られにくいも
のの、UNICEF、WFPおよび ECHOの機関合同で科学的に実施された栄養調査、
UNICEFによる多指標集団調査、そして、FAOとWFPによる収穫と食糧供給に関する
合同査定調査団の諸結果は、状況分析と必要性の査定において役立つような価値
ある信頼できるデータをあたえた。
共通人道活動計画の取りまとめの過程
この要請を作成する上で中心となった要因は、共通人道活動計画の進展だった。
そうした計画のためのコンセンサスに到達するため、それぞれの基本組織からの
代表によるワーキング・グループが形成された。ワーキング・グループは、人道
問題調整事務所(OCHA)、国連開発計画(UNDP)(これはまた FAO、国際農業開発基
金(IFAD)それに国連人口基金(UNFPA)をも代表する)、WFP、UNICEF、世界保健
機構(WHO)、国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)、援助諸国代表、それに諸NGO代表
から構成された。さらに、欧州連合(DG8および ECHO)からは個人的資格で活動
するオブザーバーも参加した。このグループは、1998年後半の間のさまざまな機
会に会合し、同意された計画目的に到達し、計画の調整を確保した。9月半ば、
OCHA本部から到着した調整チームがそれ以後、目標を達成する共通人道活動計画
を作成するため、ワーキング・グループを先導した。
長期目標
長期目標は、食糧安全保障、公衆衛生サービス、そして災害被害の緩和と防止の
諸領域における現地の能力を高め、自立を促進することである。食糧援助供給の
コストが、農業生産力を回復させる肥料や他の農業投入物の供給によって、費用
効果と持続性が成り立つ範囲内に、それに世帯ベースでのイニシャティヴの強化
が可能な範囲内に引き下げられうることである。そのようなイニシャティヴは、
各世帯の食糧確保と栄養における地域諸施設の合同的な訓練を含み、それはまた、
現地の食糧確保と保健活動との相補性を確かなものにするだろう。
短期目標と活動目的(この要請に関する期間について)
食糧不安定と健康とは相互連関しているので、1999年の合同要請プロセスの優先
領域は、1)最も危険にさらされやすい階層の間の飢饉を防止するための安全網を
与えるような目標設定食糧援助を通じて、食糧不安に対処すること、2)農業復興
への援助を与えること、3)住民にとっての当面の、再発している公衆衛生上の必
要に関しての保健サービス必要品を援助すること、4)特別の保護を必要とする子
どもたちへの教育的援助を与えることと、その情報が示されている、食糧と栄養
について緊急事態に陥りやすい他の住民に対して援助すること、 5) 水供給と下
水設備を与えること、6)災害被害の防止、緩和、準備の領域での国家的適応力の
構築を援助すること、である。これらの諸目標は、人道的な諸原理に一貫して傾
倒した枠組みにおいて、追求されるだろう。
他の人道的および開発的計画との関係
1998年5月、ジュネーヴにおける第1回円卓会議においてUNDPの後援で農業復興・
環境保護計画が発足した。この合同要請プロセスの準備においては、適切な場合
は何についても、合同要請プロセス計画の短期目標が農業復興・環境保護計画の
長期目的を支援するように、そしてまた、農業復興・環境保護計画が合同要請プ
ロセスを補完するように留意された。こうした、それぞれの機関によるイニシャ
ティヴ相互の支援は、食糧安全保障を再確立するよう努める持続した、また調整
された努力の統合された部分であり、ところが一方、同時に、なお持続する短期
的な人道的必要への対処でもある。それゆえ、共通人道活動計画は、1999年の間
の当面の食糧増大の必要を満たすために「二毛作・作物多様化計画」を含めてお
り、かくして、部分的には、農業復興・環境保護計画のフェーズ1=緊急的必要
に関する当面の全体的必要に呼応している。
食糧援助連絡機構(FALU)が、さまざまな非駐在NGOの食糧援助を調整し、計画し、
モニターし、報告する目的で、WFPの現地事務所内に設立された。
貿易およびバーター取引き、二国間および NGOの食糧援助を含めて、食糧輸入に
関する情報が収集され、また広報された。
モニタリング計画
朝鮮民主主義人民共和国における特殊な環境を前提し、共通人道活動計画の進展
を主導することを目指す人道的原則声明に従って、OCHAは、国連の諸機関および
朝鮮民主主義人民共和国に駐在するさまざまな NGOと協力し、各分野の活動状況
の指標を提示するモニタリング計画を開始することで報告能力を増強するだろう。
各活動分野としては、食糧援助、食糧安全保障、保健、適応力構築、それに調整
といったような重要な領域が含まれる。モニタリング計画の目的は4重のものと
なろう。1)共通人道活動計画の継続した適切性を確保すること、2)朝鮮民主主義
人民共和国に関与する諸機関や国際社会に対して特定の関心の活動分野について
観察できるようにすること、3)共通人道活動計画で述べられたような共有された
目標を達成するための同意された方策にもとづく調整済み介入計画についてのよ
り良い了解を、活動部門目標評価指標にもとづいてOCHAに与えること、そして、
4)行動の性質と計画活動領域への立ち入りに関する定期的な情報を与えること、
である。
活動分野による総予算要求
朝鮮民主主義人民共和国のための1999年の諸機関による合同要請の総要求額は、
2億 6069万9930米ドルとなる。この額は、WFPの総食糧必要分に対してすでに保
証された1億135万8154米ドルは含まれていない。詳細は25頁のDPRK-99/WFP/FS-01
計画を参照されたい。上記金額のうち88パーセント、およそ2億3千万米ドルは
食糧援助および食糧安全保障促進のためである。保健部門におけるプロジェクト
は 2800万米ドル以上になり、残る300万米ドルは、教育、適応力構築および調整
を援助するのに求められる。
(つづく)
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