国際赤十字連盟の報告書


記事番号:5579 (1999年01月25日 18時24分52秒)
投稿者:李在一 (属性:在日朝鮮人)
 メールアドレス:fwii2087@mb.infoweb.or.jp

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内容

李在一です。
在日MLからの転載です。

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北朝鮮での活動についての国際赤十字連盟の今年最初の報告書が公表されました。
翻訳して紹介します。

(原文はここ↓)
http://wwwnotes.reliefweb.int/files/rwdomino.nsf/480fa8736b88bbc3c12564f6004c8ad5/02a29f38fc9f51c9c1256701005fa3f4?OpenDocument

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国際赤十字・赤新月社連盟

北朝鮮:保健および栄養問題の支援に関する状況報告 No.8

対象時期:1998年11月20日〜12月31日

1999年1月14日

1998年のプログラムは終了し、1999年の活動の準備が開始された。越冬対策(防
寒対策)の一部として、石炭と他の物資が医療施設に配分された。医療関係者の
ための訓練講座が開催され、救急運転手のための応急処置講座が導入された。災
害準備センターの建設が継続された。幼児の間の高い栄養失調を指摘する最近の
調査の結果を考慮して、栄養問題の監視が強化されるだろう。

前後関係

国際赤十字連盟および朝鮮民主主義人民共和国[以下、北朝鮮(訳者)]赤十字
社による1998年の保健と栄養問題の支援プログラムは終わりに近づいた。そして、
1999年のための保健、災害の準備と対応、それに能力開発プログラムがスタート
した。その際、1998年プログラムから得られた重要な教訓と勧告が織り込まれた。
連盟は、欧州連合人道事務所から受け取った資金により、1999年の赤十字の新た
な活動地域であるケソン市と平安南道の医療施設へ送る毛布、ベッドシーツ、そ
れに石炭を調達することができた。

最近の出来事

栄養調査

9月13日から10月16日にかけてユニセフ、世界食糧計画 (WFP)、欧州連合が北朝
鮮政府と協力して行なった栄養調査の結果が11月に公表された。それらの調査結
果は、6ヵ月から7歳の子どもたちの間に急性もしくは慢性的な栄養失調が大変
な率で認められることを明らかにした。212の郡のうちWFPが食糧を供給している
130の郡から抽出されたこの年齢層に含まれる 1762人の子どもたちを3つの機関
のチームが調査した。

この調査によると、子どもたちの18.6パーセントは消耗性あるいは急性の栄養失
調をわずらっている。世界保健機構(WHO)の栄養に関するガイドラインでは、10 
パーセントから14パーセントの水準で重大な事態とされ、15パーセントで危機的
な事態と見なされている。調査からは、子どもたちの58.8パーセントが発育不全
あるいは慢性的栄養失調であることが判明した。WHOのガイドラインによれば、
40パーセントの率で「非常に高率」と見なされる。

北朝鮮の食糧難がはじまって以来、この種では最初のこの調査の目的は、食糧配
分の影響の将来の評価のための参照点を得ることだった。というのも、それまで
基礎的なデータがなかったからである。調査結果を考慮して、連盟代表団は、地
域における栄養面の監視、危険な状態にある人々の確定、それに栄養失調のケー
スの病院への照会を奨励する活動を強化するだろう。

国内団体大会

北朝鮮赤十字社の中央委員会の臨時大会が、活動を総括するため7年ぶりに12月
26日に開催され、規約を改定し、国内団体における幹部の選挙が行なわれた。

大会には全国から250人の赤十字代表者が参加した(赤十字社員4000名につき1名)。
新総裁、55名の中央委員、それに17名の理事が選ばれた。中央委員会の第1回会
議では、赤十字に関してきわめて事情通であり、国内団体の組織部副部長を務め
てきた新事務局長が任命された。

輸送制限

連盟のトラックが北朝鮮の主要道路を通行する許可が、12月始めに当局により一
時的に取り消され、トラック輸送活動でより狭い、しばしば十分整備されていな
い道路を通行するよう格下げされた。このことは、赤十字支援物資の遅配と粗悪
な道路を通行するトラックの故障のリスクを生み出した。その結果、代表団は、
12月半ばにこの問題が解決するまでトラック輸送を中止した。

赤十字・赤新月活動

保健プログラム

母体保護に関する訓練者研修の1日予備訓練が、12月にシヌイジュの赤十字訓練
センターで連盟および北朝鮮赤十字の保健チームによって催された。研修会には
15名が参加した。参加者は、医師、看護婦、助産婦、それにシヌイジュ、リョン
チョン、ピヒョン、ウイジュ郡からの赤十字応急処置訓練者らであった。研修会
の目的は、訓練方法を議論し、それに知識と安全な母体保護についての参加者の
最新の技術を共有することだった。赤十字保健チームが医療関係者のために催し
た(下痢治療と薬品使用に関しての)1998年の訓練講習会では、11月と12月に7
つの郡の28名の医療労働者ら(医師、看護婦、助産婦)から意見が寄せられた。
それらの意見と、母体保護研修会に参加した者たちによる評価とが、1999年の訓
練を計画するうえで参考にされるだろう。

北朝鮮赤十字と連盟の運転手らのための予備講座を実施したのち、保健チームは
12月に22名の国連の運転手のための応急処置基本講座を催した。人道的諸機関が
無線機を用いることを認められておらず、それにピョンヤンの外部では本部との
連絡がうまく行っても制約があるようなこうした国では、この訓練は重要である。
この講座のために用意された用具類は、北朝鮮での将来の応急処置訓練のための
骨格を形作るだろう。

疾病パターンと医薬品消費に関するデータ収集が12月に2つの郡で始まったが、
赤十字保健チームは、情報をもっと集める以前に、データ収集形式についてさら
に研究する必要がある。

同チームは、医療諸機関と、1999年の新たな赤十字活動地域の一つであるケソン
市の赤十字支部への熟知訪問を実施した。5月末から、1998年の853施設に比べ、
1600以上の医療施設が基本医療用品を受け取るだろう。3ヵ月分の供給物はすで
に確保されており、1月後半に最初の航空貨物6機分がピョンヤンに到着すると
見込まれる。

越冬対策

平安北道と慈江道の143医療施設への予定されていた石炭 5000トンの配分は12月
になされた。各郡への鉄道による石炭輸送は供給側が責任を負った。この冬、い
かなる公共施設の建物(病院、学校、役所)も暖房されていない。石炭は、暖房
目的に用いられるだけでなく、また調理と伝統的な高麗薬を作るのにも用いられ
る。

平安北道でのモニタリングは、17郡のうち15郡で行なわれた。(道内の石炭生産
地の一つのクジャンは配分から除かれた。)石炭を受け取った医療施設のおよそ
30パーセントが赤十字チームによってモニターされた。35の道病院および郡病院
のうち20病院、それに108の里病院のうち 22病院を訪問したが、それは配分され
た石炭全体のうち2050トン(41パーセント)のモニタリングを意味する。

慈江道への石炭配分は12月半ばまで行なわれなかった。その時まで、山地地域で
天候条件がきわめて厳しく、道路事情も悪かったため、石炭のモニタリングが7
つの郡のうちわずか1郡でしか行なわれなかった。

12月中に連盟は、1999年の新たな赤十字の活動地域である平安南道とケソン市の
医療施設のための石炭2000トン、毛布10000枚、ベッドシーツ25000枚を調達した。
これにより、赤十字活動地域のあらゆる病院が毛布、ベッドシーツ、石炭の基本
供給物を受け取るよう確保されることになる。石炭の配分とモニタリングはすで
に進行中であり、毛布とベッドシーツは1月半ばに貯蔵所に到着する予定である。

災害準備

イギリス赤十字顧問が1998年中4度目の北朝鮮訪問を行い、ピョンヤンの災害準
備センター建設に関して北朝鮮赤十字と共に活動した。彼の特別な権限は、プロ
ジェクトの財政的な評価を行なうこと、あらゆる未解決の諸問題に期日を設定し、
対処するために行なわれる事業の質の概要を得ることである。彼の評価によれば、
7月から12月までに37パーセントの事業が進捗したので、その結果、今や事業の
87パーセントが遂行された。センターの備品や器材は中国で購入された。1月に
マレーシア赤十字社からの災害準備代表者が北朝鮮および連盟代表団に加わった。

未解決のニーズ

北朝鮮赤十字と連盟は、1999年プログラムのための資源動員を開始した。1998年
プログラムについての未解決のニーズは存在しない。

対外関係−政府、国連、諸NGO、メディア

連盟保健チームは、ピョンヤンで毎週開催される保健サブグループ会合で積極的
な役割を果たした。さらに、連盟は週ごとに開かれる機関間会議に出席しつづけ
る。

12月初めに北京で、12の大使館の代表に対して、代表団団長が1998年における北
朝鮮での赤十字活動の概括を説明し、1999年の計画を提示した。

結論

外気温が零下15度に達する冬が始まり、医療施設が直面するチャレンジが増加し
たことにより、連盟と北朝鮮赤十字による平安北道と慈江道への石炭配分が非常
にタイムリーだったことが分かった。

1月1日より、連盟代表団は、1999年緊急要請で概説したプログラムにもとづい
て活動しはじめた。それは、北朝鮮における保健、災害の準備と対応、能力開発
のために1237万2000スイス・フラン[約 900万ドル(訳者)]を求めるプログラムで
ある。

連盟は、各国赤十字社、各国政府、それに欧州連合人道事務所に対して1998年の
活動への支援について心から感謝する。それら支援により、連盟と北朝鮮赤十字
は、極度に困窮している多くの人々に基本的な保健と栄養上の援助とを与える貢
献を行なうことができた。

アジア太平洋部部長、ヒロシ・ヒガシウラ
活動・資金・報告部部長、ピーター・リーズ=ギルディア


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